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2023.11.27ブログ

フォーリー(Foley)カテーテルの由来

尿道留置カテーテルは、尿道閉塞による排尿障害や、細かい尿量測定をする場合などで使用されるデバイスであります。単に尿道カテーテルと呼んだり、Foleyカテーテルと呼んだりします。前立腺肥大症など何らかの原因により自力で排尿が困難な場合には、尿道カテーテルを永久留置する場合もあります。尿道カテーテルを永久留置する場合、「Foley Life」と呼称することもあるようです。(尿閉により残念ながら永久的にFoleyカテーテルが必要である、ということ)ただしこの言葉は、限られた医療機関でのローカルな運用と思われ、一般的な用語ではないものです。同じワードで検索しましたがhitするものは日本でも海外でもありませんでした。

Foleyカテーテルという名称は一般名称であり、アメリカ合衆国の泌尿器科医として活躍されたFrederic Foley先生(1891年~1966年)に由来します。まさにFoley先生がFoleyカテーテルの開発者であり、特許権をとっていたのでした[1]。もともとは経尿道的前立腺切除術後に、尿道カテーテルによる膀胱のドレナージと止血を同時に行うために開発されたものでした[2]。1935年にAmerican Anode社により製品化され、アメリカ泌尿器学会でも展示されました。現在までに開発が進み、世界中で使用されるようになりました[1]。

今では広く普及している「Foleyカテーテル」というデバイスですが、先人の知恵と努力の結晶であったというものです。Foley先生の努力が、バルーンのように、実になった、ということだと思います。

[1]FASTLANE.“Frederic Foley”. https://litfl.com/frederic-eugene-basil-foley/(最終アクセス:2023/11/27)
[2]Foley, Frederic E.B. A Hemostatic Bag Catheter, Journal of Urology: July 1937 – Volume 38 – Issue 1 – p.1-144

 

文責:チーフレジデント Yo Ishihara

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